ろ材考察(1)

飼育の基本

星の数ほど存在する「ろ材」。

魚を飼い始めて、いや、飼い始める前にまず悩むのがこのろ材のチョイスかもしれない。いったいどんなものがろ過能力に優れているのだろうか?

 

 

おおまかな話は上の記事でも書いたが、もう一度モフチョなりの考えを書いてみたいと思う。

生物濾過の狙いとろ材の性能

生物ろ材は濾過バクテリアの定着を一番の目的としているろ材だ。

この部分にたくさんのバクテリアを定着させることで、より良い飼育環境を作る事が可能となるが、一般的な水槽飼育となると、スペース的な問題から投入出来るろ材の量にはどうしても限界が生じるので、限られたスペースでいかに効率よく生物濾過を行うかがポイントとなる。

限られたスペース、これは平たく言えばフィルター容量そのままになるのだが、このフィルターに投入するろ材の能力によって生物濾過の甲乙が決まる。

ところでこのろ材の能力を示す際、「微生物定着有効面積◎◎◎㎡/ℓ」といった表現を目にすると思うが、この例で言うとろ材1ℓでどれだけバクテリアが定着する面積があるか、というのを示している。

ろ材は限られたスペースで使用するものだから、当然その面積が広いほど生物濾過能力が高いという事になる。理屈から言うと、その数字が大きければ大きいほど優れたろ材と言えるのだ。

 

生物濾過能力の高いろ材

「バクテリアが定着する面積が広いろ材ほど生物濾過能力に優れる」というのがここまでの見解だが、具体的にはどういったろ材がそれに当てはまるのかと言うと、一般的には「多孔質ろ材」と呼ばれるものを指し示す事が多い。

 

 

この多孔質ろ材は、細かい無数の穴を作る事でより広大な定着面積を稼ぐろ材の事を言う。

具体的にはガラスやセラミックを焼き上げ加工したものであることがほとんどで、その面積はもちろんの事、耐久性や水質調整に至る部分までを売りにして、各メーカーから多数出揃っているが、これらの値段はピンキリ。

5ℓで1000円程度のものもあれば1万円近くするものもあるし、「定着面積」と「耐久性」によって異なってくるケースが多い。

ただ、値段によって濾過能力に価格に見合った性能差があるかと言うと、これはなんとも言えない部分があり、モフチョ的には「耐久性」によって性能が変わってくるように感じている。つまり、安いものほど耐久性が無く壊れやすいということだ。

また、粗悪なろ材になると軽く濯いだだけでボロボロと崩れるものがあるので、しっかりとしたメーカ品を選んだ方が賢明だろう。

 

バクテリア定着面積への疑問

多孔質ろ材の最大のセールスポイントはバクテリアの定着面積だ。親切な物になると顕微鏡写真まで掲載し、いかに沢山のバクテリアが定着するかを売りにしたものまである。

これは、肉眼で確認できない細かい無数の穴を含めての定着面積を示しているのだが、モフチョはこの部分に大きな疑問を感じた。

そのろ材にある無数の穴がゴミ等で塞がれてしまった場合、要するに目詰まりを引き起こしてしまった場合、バクテリアの定着面積は大幅に減ってしまうのではないだろうか、と。

もしその通りならば、当然ろ過能力もダウンしてしまうわけであり、数字通りの性能を発揮できないことになるはずである。

ただし経験上、よほど酷い目詰まり状態にならない限り、ろ過能力のダウンを感じた事は無い。

 

 

例えばこの画像のように、ろ材の随所にゴミが溜まっている状態になると、恐らく目に見えない部分はかなり目詰まりしている事になると思う。

少なくとも新品時ほどの定着面積は無いはずだが、この程度の状態ではろ過能力が足りないと感じた事は無いのである。

……ここでさらに疑問が生まれてしまった。

「目詰まりするとバクテリアの定着面積が減ってしまうので、結果的にろ過能力もダウンする」

にもかかわらず、ある程度の目詰まりではそれを体感する事は無い。

これは果たして何を意味しているのだろうか?

(2へ続く)


ろ材考察(1)


 

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Posted by ドン・モフチョ