ろ材考察(3)

飼育の基本

前回は多孔質ろ材の優位性について考えてみたが、今回は生物濾過の基本的な話を交えつつ、別な角度からろ材を検証してみたいと思う。

バクテリアはどんなものにも定着する

水槽飼育に限って言うと、活動出来る条件さえ整っていれば底床だろうがガラス面だろうが、ろ過バクテリアはどの場所にも定着する。ろ材に関してもそれは同じで、抗菌スポンジのような特殊なものを除けばどんなものにも定着するのである。

さて、

「表面がツルツルしているものより、ザラザラしているろ材の方がバクテリアが定着しやすい」

といった話を耳にした事はあるだろうか?

比較的よく耳にする話かもしれないが、実はこれは大きな間違い。定着する数はザラザラしている分多くなるかもしれないが、バクテリアの目線からしてみればどちらだろうと全く関係ないのである。

ここで興味深い話を見つけたので、下の記事をざっと目を通してもらいたい。

 

 

ヤクルト容器が個人レベルの飼育で役に立つかは別問題として、このようなツルツルしたものでも十分にろ材の役割を果たすのである。

 

 

また、先ほどのリンク先のページにはろ過の重要なポイントが幾つか隠されているので、これからの話を進めるにあり、是非とも目を通して欲しいと思う。

 

ポイントは材質よりも形状だった?

ろ材が目詰まりを起こすとバクテリア定着面積が減少し、生物濾過能力がダウンしてしまうのは前回話した通りだかが、目詰まりはこれ以外にも厄介な問題を引き起こしてしまう。

目詰まりをすると、その部分を避けるようにして水の通り道が出来てしまうが、これをチャネル現象と呼ぶ。

そしてこの現象が起きてしまうと、水と酸素が行き渡らない場所がフィルター内に生じ、「餌」と「酸素」を必要とする好気性バクテリアが非常に発生しにくくなってしまうのだ。

このような場所では、例え十分に定着面積のあるろ材を使っていようともバクテリアは発生しない。故に、このチャネル現象は厄介なのである。

さて、ヤクルトろ材のHPに

 

「汚水の流れをさまざまに変化させ、その結果、水中の溶存酸素濃度が多様になり〜」

 

こんな一文が書かれていたと思うが、上で話したチャネル現象の事を踏まえて考えると、効率良くろ過を行うには適度な水流が必要という事が解るはず。そう、適度な水流を作り、かつ目詰まりを抑える形状を持つろ材こそが相応しいのである。

ただ、フィルターという限られたスペースの中でこの水流をつける事は難しい事である。ろ材がぎっしりと詰まっていれば尚更だ。

それでは一体どうやって水流を付けるのかと言うと、これはろ材の形状に頼るしかないないとモフチョは考えている。

フィルターの構造上、水の流れは常に一方向にしか流れないのだから、その流れに微妙な変化をつけるにはろ材の形状について考慮しなければならないだろう。

 

ろ材の形状の持つ意味

ろ材は色々な形をしたのものがある。

 

様々な形状のろ材

 

丸いもの、リング状のもの、これまたバラエティに富んでいるが、バクテリア定着面積を稼ぐ事を目的としたもの、水流を意図的に発生させる事を目的としたもの、そしてその両方を狙ったものがある事に気付くはずだ。

ろ材はフィルターの種類や飼育する魚によっても選び方が変わるので、どの形状がベストなのかはこの比較だけでは解らない。

ただ、ろ材選びの一番の基準であった「バクリテリア定着面積」以外の選択基準が出来た事で、比較的容易に快適な飼育環境を作れるんじゃないかとモフチョはひらめいた。

(4へ続く)


ろ材考察(3)


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Posted by ドン・モフチョ