ウールマット3種を比較してみる

アクア用品レビュー

物理濾過の定番アイテム・ウールマット。錦鯉水槽の物理濾過用として、メーカーの異なる三種類のマットを購入してみたいと思う。

 

売れ筋のマット3種類をピックアップ

今回選んだのは以下の三種だ。(価格はチャーム調べ 2014年2月現在)

ニッソーNEWクリアーマット

 

サイズ 38×12×2(cm) 6枚入り
実売価格 177円 (6.47円/10㎠)
材質 ポリエチレン
生産国 インドネシア

 

コメット(イトスイ)高密度マット徳用10枚

 

サイズ 38×12×1(cm) 10枚入り
実売価格 353円 (7.74円/10㎠)
材質 アクリル繊維
生産国 日本

 

コトブキ薄型高密度マット

 

サイズ 39×12×0.8(cm) 10枚入り
実売価格 327円 (6.99円/10㎠)
材質 ポリエステル
生産国 中国

 


周知の通り錦鯉はハンパなく水を汚す魚であり、マット交換の頻度を考慮して極力安いものを選択。ちなみに上記3種は、いずれもチャーム切り売りウールより面積当りの価格が安くなっている。

 

 

見た目の比較と触った感触

まずは見た目の感触をざっとレポートしてみよう。

 

ニッソーNEWクリアーマット

 

一番安いのがこのマット。三種の中でいちばん厚みがあり非常にコスパに優れるマットと言えるだろう。

ただし密度に関しては一番粗めに作られていて、けっこうムラがあるような印象を受けた。要するに作りは〝それなり〟ということ。

 

コメット(イトスイ)高密度マット徳用10枚

 

面積当たりの価格は一番高いが、それもそのはずこのマットは三種中唯一の国産品

密度も均一で裁断もきっちりとしており、そのせいかとても繊細に作られている印象を受けた。ソフトな手触りも特徴。

 

コトブキ薄型高密度マット

 

一番薄いサイズながらも張りが一番強いのがこれ。

物理濾過にはこの〝パリパリ感〟が裏目に出そうな気がしないでもないが製品自体の作りは良い。見た目の密度はコメットとほぼ同等だ。

 

それぞれの張りと密度の比較

そんなわけで見た目と触った感触を簡単に位置づけしてみたいと思う。こればかりはモフチョの主観になってしまうが、とりあえずの参考にしてほしい。


マットの張り コトブキ>>ニッソー>コメット

マットの密度 コメット=コトブキ>>ニッソー

密度の均一性 コメット>コトブキ>>ニッソー


同じマットと言っても触った感触は三者三様。これは材質による違いが現れているものと思われる。

ところでアクア的には普段、物理濾過用マットのことを総じて『ウールマット』と呼ぶことが多いが、この呼び方は厳密に言うと正確ではない。ウールというのは羊毛のことを指すからだ。

もっともこれは便宜的にそう呼んでいるだけ。ここらへんの話しにツッコミを入れるのは無粋というものである(笑)

さて、そのウールにもっとも近い材質と言えば、これはもう断然にアクリル繊維が当てはまる。なんたって羊毛に似せるよう作られた化学繊維(人工ウール)なのだから疑う余地はどこにもない。

ということは、今回比較した中ではコメットのマットこそがウールマットと呼ぶに相応しいのかもしれない。性能云々はさておき、見た目の印象や感触からもこの商品にクオリティの高さを感じたのは、そんな素材によるところもあるのだろう。

 

 

錦鯉水槽に使用して比較

早速この三種を錦鯉水槽にて使用してみた。

 

実に都合よく横幅がフィットする

市販の60cm上部フィルター用マットを半分にカットすると、丁度このフィルターの幅(19cm)と同じになるのがキモ。

ただフィルターの水位は約13cmほどあり、このままで使用すると高さが足らなくなってしまうのでフィルター底部に粗めのマットを敷いて高さを調節している。(ちなみに下に敷いているマットはスドーのハードマット)

汚れで解り辛いがハードマットを敷いてある

 

水位調整は排水の塩ビ管をカットする方法もあるが、濾過容量が減るのを嫌ったのでこのようなやり方をした。

で、こんな感じにウールをセットする。

目指したのは外掛けワンタッチフィルターの手軽さ

実際には仕切りをあと何枚か増やしてからウールを使う予定なのだが、まずは単純な比較検討をしたかったのでこのままセットしてみた。

というわけでいよいよ比較開始。ウールマットの設置期間は概ね一日。各マットの汚れ状況はどんなだろうか?

 

ニッソーNEWクリアーマット

 

ぎりぎりフローしないレベル。密度の粗さが好結果を生んだ形なのだろう。

マット全体がほどなく汚れ、バランスよくゴミを濾しとっている感じがある。マットを取り出す際の型くずれもまったく気にならなかった。

 

コメット高密度マット徳用10枚

 

完全にフローしたが、マットの厚み故にこれは致し方ない部分はある。

これもマット全体でほどよく濾過してて、型くずれもほとんどなし。ソフトな手触り感とは異なりマット自体の耐久性はかなり高そうだ。

 

コトブキ薄型高密度マット

 

完全にフロー。厚みを考えれば妥当なのかもしれないが、コメットのマットと比較するとフローまでの時間がかなり早かったのが少々気がかり。(コメットの半分強でフロー)

ここで注視したのがマット断面の汚れ具合。画像のようにあまり汚れていない部分が全体の約1/4〜1/3ほどに見られた。

これは表面がすぐに目詰まりしたための現象と思われるが、高密度のせいなのかムラのせいなのか、なんとなくもったいない気分になってしまった。

 

見た目は大差ないが……

一見するとどれも明確な差はないように思われるが、目詰まりしてフローするまでの時間にはかなりの差があった。

それもマットの厚みが大きく影響してのことだとは思うが、ほぼ同じ厚さと密度であるコメットとコトブキに大きな差が現れたのは興味深い。恐らくは後者の方が密度が高いということにはなるのだが、あまりにも早く目詰まりするようでは……。

さて、そのマットの密度について考えてみたい。

理屈で言えば、高密度であればあるほど物理濾過性能も上がるわけだが、この密度というのは諸刃の剣で、目詰まりという切っても切り離せない問題が生じてくる。

今回のように水の逃げ場のある上部フィルターならまだしも、水の逃げ場のない外部フィルターでの目詰まりは生体の死活問題に直結するケースも出てくるので、高密度だから性能が良いということは一概には言えない。

その都度マット交換すれば済む話ではあるが、メンテ性やコスト的なことを考えるとそれも如何なものかと思うし、濾過性能をより引き出すためにも、マット性能云々ではなくこのあたりのバランスを考慮した製品選びをすることが重要だろう。

 

今回紹介した三種類で選ぶなら

以上、三種のお買い得マットを比較してみたわけだが、モフチョ的にはニッソーNEWクリアーマットを使用する方向で結論付けた。

理由としては「すぐに目詰まりしないこと」が前提にあったから。

 

フロー状態。物理濾過の役割はほとんど果たしていない

 

頻繁に交換する必要性がある以上、面積当たりの価格が一番安いマットを選んだのはごくごく自然な流れ。正直なところマットの質感や性能といった面はそれほど重視していない。

これが製品本来の目的である60cm上部フィルター用として、さらには錦鯉ほど水を汚さない水槽で使用するならば今回とはまた違った選択をしていただろう。

 

オマケ

今回の比較にあたり各製品の素材を調べてみたところ、パッケージにきちんと明記されていたのはコトブキのみだった。

他のマットは記載どころか自社HP、通販シッョプ等のページでも確認することができなかった。(メーカーに直接連絡をして確認)

コンプライアンス的にはコトブキが断然トップなのかもしれない。

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